2018年6月19日火曜日

プリュームテクトニクスと人類史8

構造地質学の2大理論、プリュームテクトニクスとプレートテクトニクスは厳密な意味で一致をみず、まだまだ矛盾した部分が数多くあり、海嶺とプリュームの問題。

粘性が低く上昇してくる熱いマントル物質とは、ほかでもないホット・プリュームで、当然のごとく海嶺下にホット・プリュームが存在する事が予想されますが、南北アメリカ/ユーラシア/アフリカ大陸間に存在する中央海嶺の下にはホット・プリュームは存在せず、逆に超大陸ゴンドワナを分裂させたアフリカ・スーパー・プリュームの上に海嶺が存在しない。

この謎を説明するために、海嶺の移動が考えられ、つまり地球表面における海嶺の位置が移動したため、ホット・プリューム真上には存在しないのではないか?

また、海嶺の下に存在したホット・プリュームがいつの間にか消えた。現在、海嶺から新しいプレートが形成されているのは単なる惰性に過ぎない。一安心、と考えがちですが、もしそうなら非常に恐ろしい事で、現在プレートが1年に1㌢程度で移動しているのも惰性に過ぎない事になる。

かつて地球膨張によって高速で移動したプレートは今、ほぼ停止状態にある。

と、なると、このままいけばいつかプレートが完全に停止する事になり、地球深部からの突き上げがなくなるゆえ、海嶺そのものが消失するという事態になる。

地球内部から上昇し、地球表面にプレートを広げる力がなくなると、それまで海底山脈のように盛り上がっていた海嶺は低くなり、今度はプレートの重さによって逆に沈み込む。海嶺が海溝になってしまう事を意味します。

こうなると、地球表面に存在するプレートの境界は、みな海溝のようにプレートが沈み込む場所、もしくは単に接している場所となってしまう。その結果、プレート全体が地球内部へともぐりこみはじめていまう。

周りが全て海溝になっているプレートは現実に存在し、日本列島を支えるフィリピン・プレートはどこにもプレートの生産場所がなく、全て地下に飲み込まれるだけ。こうした状況が地球上全てのプレートに起こる、という事です。

地球表面の運動はプレートテクトニクス理論によりますが、最大の謎はプレーチそのもので、プレートとはリンスフェア(岩石圏)の事で、固い岩盤のようなもので、固い剛体ゆえ巨大な断層を生んだり、巨大地震を引き起こしますが、詳しく調べてみると自然界のプレートはこの通りではなく、場所によってはプレート内部で変形している場合が少なくなく、剛体の岩盤ではなく粘土板のような性質であり、プレートは変形するほうが一般的だ、となります。

これは非常に興味深い指摘であり、プレートがゴムのように伸び縮みするなら、当然ながら地球膨張の際もプレートは変形した事になり、海嶺部分による新しいプレートの生成のほか、プレートそのものの面積も拡大する。ゴムで出来た風船のように。つまり、現在の地球はプレートが伸びきった状態であり膨れあがったゴム風船のようなもの。

では、プレートが止まり、海嶺が海溝になってしまったら、一体どうなるのか?



大陸は海溝~大陸~海溝、沈殿~大陸~沈殿の関係、ゴムの両端に重石をつけた状態から両端を引っ張る感じをイメージして下さい。重さに耐え切れずゴムは変形し落ちる。

両方から引っ張られているのでますますプレートは薄く延ばされる。破裂寸前の風船のようにプレートははち切れんばかりとなる。そして、その状態が続けばいつかは限界がくる。風船が破裂するようにプレートそのものが崩壊する。

1991年深海探査船「しんかい6500」が岩手県宮古市の東方沖で日本海溝に沈みこむ太平洋プレートの表面に奇妙な裂け目が無数に生じているのを発見。この裂け目は昭和8年(1933年)に発生した三陸地震を引き起こしたプレートの破壊とみていますが、なぜこのような亀裂がたくさん生じているのか?その理由に明確な答えはありません。



じつは、これがプレート崩壊の前兆なんです。

現在、プレートのスピードは停止寸前で、海嶺におけるプレート生成が遅くなっているからですが、一方、海溝に沈みこむ速度は以前と変わっていない。

結果として、大陸放散で伸びきったプレートは、さらに伸ばされるはめになり、パンパン状態。ついには伸びるのにも限界がきて、所々に亀裂が走りはじめた。亀裂はこのままどんどん増えていく事になる。プレート生成という+とプレート沈殿という-の収支があってなく、あるのは-のみで、中心であるユーラシア大陸に向かって各大陸が沈み込もうとしている。

膨張し尽くせば収縮に至る。「鹿島宇宙センター」では、VLBI(超長基線電波干渉法)システムを使って地殻変動や大陸移動を精密に測定していて、VLBIとは宇宙の彼方にあるクェーサー(純星)から来る電波を測定し、その到達時間差から2地点間の距離を計算するシステムで、地球規模のスケールをミリ単位の精度で測定。



1990年ユーラシア・プレート上に乗っている日本とドイツ間の距離が5年間で190ミリ縮んでいる事を発見し、縮みの割合は遠距離ほど大きく、しかも、その縮みの速度が年々速くなってきていると判明。

これは恐ろしい事態で、この現象が意味することは、ユーラシア・プレートそのものが縮みはじめている、ということで、ユーラシアだけでなく1994年にはインド・オーストラリア・プレートも縮みはじめている事が判明。

いうまでもなく、ユーラシア・プレートは北半球、インド・オーストラリア・プレートは南半球に属し存在する、という事は、この両方が収縮している。事態はかなり深刻なのです。

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