以前、伊藤計劃氏作「虐殺器官」について書きました。人には生得的に獲得可能な能力が遺伝子に刻まれていて、特殊な文法を用いて言葉を使えば、ミーム(meme)に関係なく器官が発動する、というお話。
「鬱(うつ)病/Clinical Depression」
今現在、日本の引きこもりは約23万5000人、準引きこもりは約46万人、 合わせて約69万5000人という計算になり、人手不足やGDPの低下という社会活力の低下につながるこの病は、鬱病が原因とされ、鬱病となると全世界で3億人以上、年間自殺者80万人という、深刻な社会問題に発展してます。
イギリスの「レディング大学」心理学研究者モハンマド・アルモサイウィの研究チームが、スーパーコンピュータを導入し、鬱病患者の特徴を解析した結果、鬱病時の「言語」と話の「内容」に独特の関わり方があることを見つけた、っと。
これは画期的手法であり朗報といえるのですが、アメリカではロック界のカート・コバーンや、詩人のシルヴィア・プラスが書いたエッセイや日記を分析した結果、問題の鬱語が明らかになったと。
このことは、以前から専門家の間で言われていたことらしく鬱病を発症した患者は、特殊な「鬱語」を使うようになることが判明しました。
患者本人にすれば、気づかないほどの小さな兆候であり、毎日使う言葉であっても、言葉や文章の平均的な長さや文法的使い分け等々を数値化し、それを正確に計測した結果、以下の特徴が垣間見られるといいます。
言語には大きく「内容」と「スタイル」の2つがあり、内容は言語によって表現される事象や物事の中身で、マイナス思考の感覚的表現の「寂しい(淋しい)」、「悲しい」、「惨め」という表現を、鬱病患者が頻繁に使うようになる。
一旦、人が鬱病を患うと、自分の事しか考えられなくなり、他者への感情的移入が難しくなるため、「私」、「自分」という「一人称代名詞」の使用頻度が多くなる傾向が出てくると。
鬱病患者は、部屋に閉じ籠って一人で悶々と不安を抱えたり、社会的孤立から自らの孤独感を感じてきたが、自己中心の思考が鬱病を発症させるのか、鬱病が自己中心的思考に陥らせるのかが不明でした。
そこで着目されたのが、もう一方の「スタイル」。
「言語スタイル」は表現される内容よりも、表現の仕方に関係があるため、些細な変化が如実に表れ、アルモサイウィの研究チームは、オンライン上の「メンタルヘルスの掲示板」から6400人をチョイスし、その会話データを詳細に分析した結果、鬱病患者には言語スタイルにも有意な違いがあることが分かったという。
その一つが「独立語/absolute words」で、言葉にすれば「毎回/always」、「絶対ない/nothing」、「完全に/completely」という「絶対語」で、その使用頻度が鬱病患者は極めて多いという結果に。
独立語は「ゼロか百」の二極分離で物事を判断するスタイルで、その間の段階やグラデーションは存在しません。
自分判断に右か左かしかない人間は、心に「ゆとり」という幅がなく、いつもギスギスして心が狭いため人を傷つけがちであり、すると益々人が近づかなくなり、孤立を深めて孤独へのスパイラルに落ち込んでいく。
周囲や専門家がいち早くその兆候をつかめば、病気が進行するのを軽減したり、あるいは周囲も本人も気づかない段階での治療も可能となります!
鬱病が進行して深刻になると、最悪は「自殺」する結果になり、逆に鬱病の特効薬「パキシル」等による「向精神薬依存症」が起き、「ヘロイン依存症」より酷い状態に陥ってしまう。
その間の患者の苦痛は尋常ではなく、そこへ世間の「薬物乱用者」の冷たい視線を受け、益々、症状を悪化させるケースが頻繁に起きていて、これも深刻な問題になりつつあります。
果たして、今回、アルモサイウィの研究チームは、本当の意味の鬱病対策を打ち立てられたのでしょうか?
続く
「鬱(うつ)病/Clinical Depression」
今現在、日本の引きこもりは約23万5000人、準引きこもりは約46万人、 合わせて約69万5000人という計算になり、人手不足やGDPの低下という社会活力の低下につながるこの病は、鬱病が原因とされ、鬱病となると全世界で3億人以上、年間自殺者80万人という、深刻な社会問題に発展してます。
イギリスの「レディング大学」心理学研究者モハンマド・アルモサイウィの研究チームが、スーパーコンピュータを導入し、鬱病患者の特徴を解析した結果、鬱病時の「言語」と話の「内容」に独特の関わり方があることを見つけた、っと。
これは画期的手法であり朗報といえるのですが、アメリカではロック界のカート・コバーンや、詩人のシルヴィア・プラスが書いたエッセイや日記を分析した結果、問題の鬱語が明らかになったと。
このことは、以前から専門家の間で言われていたことらしく鬱病を発症した患者は、特殊な「鬱語」を使うようになることが判明しました。
患者本人にすれば、気づかないほどの小さな兆候であり、毎日使う言葉であっても、言葉や文章の平均的な長さや文法的使い分け等々を数値化し、それを正確に計測した結果、以下の特徴が垣間見られるといいます。
言語には大きく「内容」と「スタイル」の2つがあり、内容は言語によって表現される事象や物事の中身で、マイナス思考の感覚的表現の「寂しい(淋しい)」、「悲しい」、「惨め」という表現を、鬱病患者が頻繁に使うようになる。
一旦、人が鬱病を患うと、自分の事しか考えられなくなり、他者への感情的移入が難しくなるため、「私」、「自分」という「一人称代名詞」の使用頻度が多くなる傾向が出てくると。
鬱病患者は、部屋に閉じ籠って一人で悶々と不安を抱えたり、社会的孤立から自らの孤独感を感じてきたが、自己中心の思考が鬱病を発症させるのか、鬱病が自己中心的思考に陥らせるのかが不明でした。
そこで着目されたのが、もう一方の「スタイル」。
「言語スタイル」は表現される内容よりも、表現の仕方に関係があるため、些細な変化が如実に表れ、アルモサイウィの研究チームは、オンライン上の「メンタルヘルスの掲示板」から6400人をチョイスし、その会話データを詳細に分析した結果、鬱病患者には言語スタイルにも有意な違いがあることが分かったという。
その一つが「独立語/absolute words」で、言葉にすれば「毎回/always」、「絶対ない/nothing」、「完全に/completely」という「絶対語」で、その使用頻度が鬱病患者は極めて多いという結果に。
独立語は「ゼロか百」の二極分離で物事を判断するスタイルで、その間の段階やグラデーションは存在しません。
自分判断に右か左かしかない人間は、心に「ゆとり」という幅がなく、いつもギスギスして心が狭いため人を傷つけがちであり、すると益々人が近づかなくなり、孤立を深めて孤独へのスパイラルに落ち込んでいく。
周囲や専門家がいち早くその兆候をつかめば、病気が進行するのを軽減したり、あるいは周囲も本人も気づかない段階での治療も可能となります!
鬱病が進行して深刻になると、最悪は「自殺」する結果になり、逆に鬱病の特効薬「パキシル」等による「向精神薬依存症」が起き、「ヘロイン依存症」より酷い状態に陥ってしまう。
その間の患者の苦痛は尋常ではなく、そこへ世間の「薬物乱用者」の冷たい視線を受け、益々、症状を悪化させるケースが頻繁に起きていて、これも深刻な問題になりつつあります。
果たして、今回、アルモサイウィの研究チームは、本当の意味の鬱病対策を打ち立てられたのでしょうか?
続く
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